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嘔吐(おうと)

嘔吐について

嘔吐は、体が有害な物質を排出するために起こることもありますが、最も多くの場合は病気が原因です。大半は軽度の病気によるものですが、場合によっては胃や腸の閉塞や頭の圧力が高くなるといった深刻な病気の兆候であることもあります。


嘔吐のよくある原因

嘔吐の原因は年齢によって異なります。新生児や乳児の場合、主な原因としてウイルス性の胃腸炎(消化器の感染症)や胃食道逆流症が考えられます。一方、年齢が高くなると、ウイルス性の胃腸炎が一般的な原因となります。医師はまず、嘔吐が脱水症状や命に関わる病気によるものかどうかを確認することから診断を進めます。


嘔吐で注意すべき症状

嘔吐とともに次のような症状が現れた場合は、特に注意が必要です。
・ 元気がなく、ぼんやりしている
・ 乳児であれば、機嫌が悪く、泣き止まない状態や頭の柔らかい部分(泉門)の膨らみ
・ 年齢が高い子どもでは、ひどい頭痛や首の硬直、光に敏感になる、発熱がある
・ 腹痛やお腹の腫れ
・ 成長や発達が遅れている乳児で嘔吐が長引く
・ 血便
・ 嘔吐物が鮮やかな緑色や血が混じっている


受診する目安について

新生児で嘔吐がある場合や、前述の注意すべき症状が見られた場合、すぐに医師の診察を受けるべきです。また、吐いたものに血液が混じっていたり、吐いたものがコーヒーかすのように見えたり、鮮やかな緑色をしている場合、または最近頭にけがをした場合も同様です。嘔吐がなくても、子どもの体調が悪そうで長時間改善しない場合も医師の診察が必要です。

脱水の兆候としては、尿の量が減ったり、水分をほとんど摂らない状態が続くことです。特に乳幼児は脱水になりやすいため、8時間以上尿が出ていない場合や水分を取らない場合は医師に相談することが望ましいです。嘔吐が6~8回以上続く、あるいは24~48時間以上続いている場合、また他の症状(咳、発熱、発疹など)が見られる場合も医師に相談するのがよいでしょう。


嘔吐の治療について

嘔吐の原因となる病気が特定された場合、その治療を行います。胃腸炎が原因の嘔吐は、多くの場合自然に治まります。

◾️水分補給
嘔吐が続く場合、特に小児では適切な水分補給が大切です。経口補水液を使用し、水分と電解質を補います。スポーツドリンクや炭酸飲料、ジュースは、炭水化物が多く、ナトリウムが不足しているため、使用しない方がよいです。
頻繁に嘔吐する場合でも、少量の水分を繰り返し与えることで脱水を防ぐことができます。例えば、5分おきに小さじ1杯(5ml)の水分を与え、嘔吐しなければ徐々に量を増やしていきます。これにより、多くの場合、点滴などの治療を避けられます。ただし、重度の脱水や水分を口から摂取できない場合は、点滴が必要です。

◾️嘔吐を抑える薬
大人には吐き気を抑える薬が使用されることがありますが、小児には一般的には使われません。副作用として眠気やめまい、頭痛、便秘などが現れることがあるからです。しかし、嘔吐がひどく止まらない場合には、2歳以上の子どもに対してプロメタジンやメトクロプラミドなどの薬が処方されることがあります。

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