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せき(クループ症候群)

クループ症候群とはどんな病気?

クループ症候群とは、喉の周りに炎症やむくみが起き、気道が狭くなって空気が通りにくくなる病気です。特に子どもは、大人に比べて喉の奥が狭いため、この病気にかかりやすくなります。喉の粘膜が腫れたり、分泌物が増えることで、さらに気道が狭くなり、呼吸が困難になります。

この病気の主な原因はウイルス感染で、以下のようなウイルスが関係しています。
・ パラインフルエンザウイルス
・ アデノウイルス
・ RSウイルス
・ 麻疹ウイルス
・ マイコプラズマ

また、細菌感染が原因となることもあります。小児の10〜20%は、一度はクループにかかるとされており、特に6か月から3歳までの子ども(特に1歳ごろ)が発症しやすいです。体が成長すると喉が広がり、大人のようにクループになりにくくなりますが、3歳から6歳までは再発することもあります。クループは秋から冬にかけてよく見られますが、一年中発症することがあります。


クループ症候群の症状

クループの特徴的な症状には、犬が吠えるような「ケンケン」という独特な咳があります。その他、以下の症状が見られます。
・ 声がかれる
・ 息を吸うときに「ヒューヒュー」という音がする
・ 鼻水や軽い発熱が出ることが多いが、場合によっては咳だけが目立つこともある

気道が狭くなるため、呼吸がしづらくなり、症状が進むと息を吸うときだけでなく、吐くときにも音がします。十分に息ができないため、呼吸の回数が増え、体全体を使って呼吸をしようとします。その結果、鎖骨や肋骨の間がへこむ「陥没呼吸」が見られることもあります。特に夕方から夜にかけて症状が悪化しやすく、夜中に突然咳や呼吸困難で目を覚ますことがあります。


クループ症候群の治療方法について

軽度の場合、1〜2日で自然に症状が収まることが多いです。症状がひどい場合、横になるよりも椅子に座るか、縦抱きにすると呼吸が楽になります。

治療には、アドレナリン吸入やステロイド薬の使用など、いくつかの方法があります。アドレナリン吸入は、気道の腫れを軽減し、血管を収縮させることで呼吸を楽にする効果があります。また、ステロイド薬は飲み薬や点滴として用いられ、炎症を抑える役割を果たします。入院が必要となることは少ないですが、特に小さい子供や、呼吸が非常に困難な場合、薬が十分に効かないときには入院治療が行われることもあります。ほとんどの場合、ウイルスが原因のため、抗生物質は使用しません。冬の時期には、外に出て冷たい空気を吸うだけで症状が和らぐこともあります。

ただし、陥没呼吸や「ヒューヒュー」という呼吸音がある場合は、早めに病院で診察を受けることが重要です。

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