麻疹(はしか)とはどんな病気?
麻疹は、麻疹ウイルスというウイルスが原因で起こる感染症です。この病気は特に子どもに多く見られ、高い熱、激しい咳、そして体中に広がる発疹が特徴的な症状として現れます。麻疹は空気を通じて感染するほか、くしゃみや咳による飛沫や直接的な接触でも感染が広がります。そのため、非常に感染力が強い病気です。
最近では10代や20代の若い世代の感染が増加しており、その理由の一つとして、麻疹の予防接種を受けていない人が多いことが挙げられます。2006年からは麻疹と風疹を一緒に予防するワクチン(MRワクチン)の接種が義務化されていますが、それ以前に義務化の対象でなかった世代で感染が多く報告されています。予防接種を受けることで、症状が重くなるのを防ぐことが可能です。
麻疹(はしか)の主な症状
麻疹は、感染してから発症するまでに約10日間の潜伏期間があります。その後、風邪に似た症状が現れます。初期の段階では発熱、咳、目やになどが見られ、鼻水が出ることもあります。この熱は2~3日ほど続きますが、一度熱が下がった後に再び39℃以上の高い熱が出ることが一般的です。そのタイミングで全身に発疹が現れることが多く、2回目の熱のほうが初めよりも高くなる傾向があります。
また、麻疹の特徴的な症状として、口の中の粘膜に白い小さな斑点ができることがあります。この斑点は「コプリック斑」と呼ばれ、麻疹の診断に役立つ重要なサインです。
麻疹(はしか)の治療方法
麻疹には現在のところ特効薬がありません。そのため、治療は主に症状を緩和することを目的とした方法が取られます。例えば、高熱を抑えるために解熱薬(アセトアミノフェンなど)が使用されます。また、麻疹にかかったことで肺炎などの細菌感染が起きた場合には、抗菌薬が処方されることがあります。重症の場合には、体の免疫をサポートするために「ガンマグロブリン」という成分を注射することもあります。
麻疹は予防接種によって高い確率で防ぐことができます。特に、まだワクチンを接種していない子どもが麻疹患者と接触した場合、生後6か月を過ぎていれば、72時間以内に緊急でワクチンを接種することが推奨されています。この対策を取ることで、感染のリスクを大幅に減らすことが期待できます。