ロタウイルス下痢症とはどのような病気?
ロタウイルス下痢症は、ロタウイルスというウイルスが原因で起こる胃腸炎の一種です。特に冬の時期に乳幼児の間で広がりやすい病気として知られています。このウイルスは、手や周りの物を介して口から体内に入り感染します。感染者の便や嘔吐物には多くのウイルスが含まれており、これがさらなる感染の原因になることがあります。
乳幼児やその世話をしている母親など、感染のリスクが高い人々が特に注意を要します。ロタウイルスはほとんどの子どもが5歳までに一度は感染を経験すると考えられており、初めて感染したときの症状が最も重くなることが多いです。5歳までの急性胃腸炎で入院する子どもの約40~50%は、ロタウイルスが原因とされています。また、発症のピークは3月から5月の間に見られます。
ロタウイルス下痢症の症状
ロタウイルスに感染すると、2~4日ほどの潜伏期間を経て症状が現れます。主な症状としては、水のような下痢や嘔吐を繰り返すことがあります。特に、便が白っぽくなるのが特徴的です。そのほか、吐き気や発熱、腹痛が見られる場合もありますが、発熱や腹痛はそれほど強くありません。
一方で、嘔吐や下痢が激しい場合には体内の水分が急速に失われ、脱水症状を引き起こすことがあります。このため、水分補給を適切に行うことが非常に重要です。
ロタウイルス下痢症の検査と診断
ロタウイルス感染の診断は、患者の症状や周囲の感染状況から行われることが多いです。便の中にウイルスが含まれているかを調べる検査を実施することもありますが、治療法は他の胃腸炎と変わらないため、検査を省略して治療を始めることが一般的です。
ロタウイルス下痢症の治療法
この病気にはロタウイルスを直接退治する薬はありません。そのため、治療の目的は主に脱水症状を防ぐことにあります。特に、小児では経口補水療法が推奨されています。これは、水分に塩分や糖分を適切に配合した経口補水液を少しずつ飲ませる方法です。
最初からたくさん飲ませると吐いてしまうことがあるため、最初はペットボトルのキャップ1杯程度の量を与え、数分間隔をあけながら繰り返し飲ませます。吐き気が落ち着いたことを確認しながら、徐々に量を増やしていくことが大切です。症状が収まるまで根気強く水分補給を続けることが重要です。
ロタウイルス下痢症の予防と注意点
ロタウイルスは感染力が非常に強いため、完全に予防することは難しいですが、以下のような予防策が有効です。
手洗いの徹底:食事前やトイレの後、またおむつ替えの後には石けんでしっかり手を洗いましょう。
汚物処理の際の注意:おむつや嘔吐物を処理する際には、使い捨ての手袋やマスクを着用することで感染を防ぎます。
環境の消毒:テーブルや床、衣類などは次亜塩素酸ナトリウムを使って消毒することが推奨されます。
ロタウイルス感染は乳幼児にとって特に注意が必要な病気ですが、適切な予防と早めの対応によって重症化を防ぐことができます。