めまいセンター開設のお知らせ

当院ではこれまで、月1回のめまい外来を行っておりましたが、この度、「めまいセンター」を2023年4月3日より開設する運びとなりました。

めまい疾患に対する診療をより充実させ、めまいに困っておられる患者さま、またその治療に苦慮されておられる先生方のご期待に沿えるよう努めてまいりたいと思います。

堀病院「めまいセンター」をどうぞよろしくお願い申し上げます。

詳しくは堀病院「めまいセンター」をご覧ください。

めまいの種類

良性発作性頭位めまい症

良性発作性頭位めまい症とは?

良性発作性頭位めまいは、特定の状態(寝返りをうったとき、朝起きたときなど)のもとでのみ起こるめまいです。めまいが起こる位置のことを「めまい頭位」といいます。良性発作性頭位めまいでは、めまい頭位にしたあとすぐに症状があらわれますが、数秒から2分以内に治まる場合が多いです。めまいの症状としては、回転性(自分の体や周囲がゆれたり回転したりしているという感覚)の激しいめまいが起こる場合と、平衡機能が異常を起こし、バランスを保ちにくくなる場合があります。回転性のめまいでは、吐き気や嘔吐を伴う場合がありますが、耳鳴りや難聴などの症状が現れることはありません。40~60代の女性に多く見られる病気で、「良性」の名前の通り、深刻な病気ではありません。

治療内容

治療の際には、ストレス・過労・風邪など、めまいを誘発する原因を取り除くことが必要となります。また、平衡機能を改善させるために、薬とリハビリでの治療を行います。積極的にめまい頭位をとることでめまいに慣れ、症状を抑えることができます。めまいの治療では、今後同じような発作をいかに防ぐかが重要です。現在、発作が治っているからといって自己判断で治療を中断することはやめましょう。

 

メニエール病

メニエール病とは?

難聴や耳鳴りなど耳の症状を伴った、回転性のめまい発作を繰り返し起こす病気です,耳の奥の内耳(鼓膜のずっと奥)が水ぶくれ状態となることが原因です。(これを内リンパ水腫といいます。)水ぶくれをおこす原因は現在ではまだよくわかっていませんが、肉体的・精神的ストレスが一因と考えられます。 メニエール病は主に片側の内耳が障害されたことにより発症しますが、2~4割の方は左右両側におこります。メニエ-ル病は脳からくるめまいではないので、生命の危険性はありません。なおメニエ-ル病の中には、聞こえだけが悪くなったり、良くなったりを繰り返すタイプ『蝸牛(かぎゅう)型メニエ-ル病』と、まためまいだけを繰り返すタイプ『前庭(ぜんてい)型メニエ-ル病』があります。

治療内容

ぐるぐる回る激しいめまいが特徴です。また、耳の聞こえが日によって変わり、めまいが起こる前に耳が詰まってきたり、耳鳴りが起こります。吐き気や嘔吐、冷や汗などの自律神経症状を伴うことも多く、めまいは30分間から数時間続く場合があります。めまいのおこる間隔は毎日のようにおこす人から、数週間から数年に一度の人まで様々です。めまいが軽い時は、ふらつき感やものが流れる感じがします。

 

注意事項

メニエール症は現在、完全に治すことは困難です。よって、発作が起こるたびにめまいを抑え、聴力をもとに戻し、心身の安定を図り、発作を防ぐということが治療の目的となります。治療は主に内服と点滴療法(循環改善剤、ビタミン製剤、めまい止め、利尿剤、時にステロイドなど)となります。また飲み薬は長期間服用していただきます。過労やストレスがきっかけとなるケースが多いので、規則正しい生活を送り、疲れたら休み、ストレスを溜めないようにしましょう。(メニエ-ル病はきまじめな方や凡帳面な方に多いようです。)めまい発作が起きたらすぐに横になりめまいが落ち着くのを待ちましょう。そしてなるべく早く耳鼻咽喉科を受診しましょう。めまいがひどく嘔吐を繰り返す場合は、入院したほうが良い場合がありますので、当院もしくは耳鼻咽喉科のある救急病院をすぐに受診してください。

前庭神経炎

前庭神経炎とは?

ぐるぐる目が回る激しいめまいが1回だけおこります。起きているときも、寝ているときも、症状の強さは変わりません。症状は1~3日間も続くことがあります。ウィルス感染などにより前庭神経に炎症が生じ、平衡感覚の正しい情報が脳に伝わらないことで発症すると考えられています。

治療内容

めまいが激しい時期には安静にし、抗めまい薬の投与などを行います。症状が落ち着いてきたら、平衡機能を改善させるために、薬とリハビリでの治療を継続して行います。

 

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