堀病院 眼科

飛蚊症

ちいさな虫やゴミのような黒い小さな影がみえることがあります。このような状態を飛蚊症(ひぶんしょう)といいます。多くの場合生理的なものでに心配ありませんが、時に失明につながるような病気が原因になってる場合もありますので注意が必要です。年代に関係なく、広範囲の年齢層でおこります。

原因

生理的飛蚊症

硝子体にシワができるなどの変化があり、その影が黒く小さな虫やゴミのように見えるのが生理的飛蚊症の原因です。生理的飛蚊症は誰にでもおこる可能性がありますが、特に心配はいらず、治療の必要もありません。
ただし、時にそこから何かの病気による病的飛蚊症に変化することもありますので、飛蚊症のおこる頻度があがったり、影が大きくなったり、数が増えたりしてきたら早めに眼科を受診してください。

病的飛蚊症

病的な原因として、網膜裂孔、網膜剥離、高血圧・糖尿病・外傷などによる硝子体出血、そして細菌・ウイルス・アレルギー免疫の異常などによるぶどう膜炎などが考えられます。

病的飛蚊症の場合、失明に至る重篤な病気もあります。
自覚症状として、虫が飛んでいるように見える、黒い糸のような物が見えるといった症状のほか、目の隅に閃光のような光が見えたり、物が歪んで見えたりするなどといった症状、視野がだんだんと狭くなってくるなどの症状がある場合は、早めに受診してください。また、飛蚊症が続いている、影の数が増える、大きくなったりする場合はすみやかに眼科に相談しましょう。

網膜裂孔の場合は放置すると4割程度で網膜剥離に進行する恐れがあります。網膜剥離に進行すると点眼では治らず放置すると失明に至ることもあります。

以下のような症状を感じたときにはすぐに当院にご相談ください。

  • 視界の黒い点が突然増えてきた
  • 黒い点が見える範囲が急に広がってきた
  • 暗い場所にいる時、光がないはずなのに閃光が見えることがある
  • 視力が突然低下してきた
  • 視野が一部欠けている

※視野の障害は片目でおこっても、もう一方の目で補ってしまい気づきにくい傾向があります。何か視力に異常を感じたら、片目ずつ視野を確認してください。片目に異常があったらすぐに眼科にご相談ください。

治療について

その病気にしたがって早急に治療を行う必要があります。

網膜裂孔が認められた場合には、レーザー光による凝固術を行い、網膜剥離に進行する可能性を食いとめます。
網膜剥離に進行してしまっている場合には、手術となります。

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