めまいセンター開設
堀病院では、この度、めまい疾患に対する診療をより充実させた「めまいセンター」を2023年4月より開設いたしました。
めまいに困っておられる患者さま、またその治療に苦慮されておられる先生方のご期待に沿えるよう努めてまいりたいと思います。「めまいセンター」をどうぞよろしくお願い申し上げます。
めまいセンターの診療報告はこちら。
めまいコラムはこちら。
めまいセンター診療日
月曜日・木曜日の午前午後、土曜日は奇数週の午前のみ診察しています。
初めての方は電話での予約が必要になります。
下記番号へお電話いただき、ガイダンスに添ってお選びください。
084-926-3387
医師紹介
工田 昌也(めまいセンター長、めまい専門会員)
広島大学附属高校卒。昭和57年広島大学医学部卒。昭和60年広島大学医学部大学院卒。昭和63年スウェーデン、カロリンスカ研究所大学院卒。広島大学講師、診療准教授を経て、令和5年4月より当院に勤務。医学博士(広島大学、カロリンスカ研究所)。Barany Society会員(平成元年-)。The Prosper Meniere Society 会員(昭和63年-)。日本めまい平衡医学会専門会員(平成7年-)、相談医(平成23年-)、代議員。
高松 真奈美(めまい相談医) 第3月曜日
片桐 佳明(めまい相談医) 水曜午後
めまいの症状、どこに受診すればいい?
「めまい」は病院に来られる患者さんの最もポピュラーな訴えの一つです。
その原因は多岐にわたりますので、患者さんも患者さんを紹介する診療所の医師も、どこの病院の何科に紹介すれば良いか、迷うことが多々あります。
めまいの原因って?
めまいの原因の大きなものは耳や脳です。耳には音を感じるほか、体のバランスをとる機能があります。耳石器で重力を感じ、三半規管で回転を感じています。片耳が不調になるのは飛行機に二つあるジェットエンジンの片方の調子が悪くなるのと同じようなもので、体もふらついてしまいます。また、耳だけでなく目や足からの情報を脳で受け取り、自分の体のバランスを調節していますが、その脳が病気になってもめまいを感じることがあります。それ以外にストレスなど心理面が原因になることもあり、めまいの原因究明には時間がかかることがあります。
堀病院「めまいセンター」での診断・治療
めまいの正確な診断に当たっては様々な検査で原因を調べますが、耳鼻科のみならず、循環器内科、脳神経内科、脳外科、精神科、整形外科など様々な専門知識が必要となるため、堀病院「めまいセンター」では、日本めまい平衡医学会の専門会員、めまい相談医による、めまいの正確な診断・治療を行っております。
当センターでは広島県を中心とし、広く県外からもめまい患者さんを引き受け、耳鼻咽喉科医師、めまい平衡医学会専門会員の工田昌也が中心となり、循環器内科、脳神経内科、脳神経外科、精神科、整形外科などの周辺科と協力して診断と治療にあたっていきます。検査に関しては、耳鼻咽喉科専属の言語聴覚士、臨床検査技師が中心となり、正確な技術で丁寧な対応を実践しています。赤外線フレンツェル眼鏡、電気眼振図、重心動揺計など一般的な前庭機能検査から、前庭誘発筋電位(VEMP)、vHIT検査、MRIなど最新の検査まで対応可能となっています。当めまいセンターでは、めまいのみならず耳鳴や難聴も診療していますので、併せて紹介をお受けします。
主な対象疾患 (めまいについては、こちら。)
・メニエール病(聴力低下、耳閉塞感、耳鳴りなどの蝸牛症状の反復を含む)
・蝸牛型メニエール病(低音部の聴力低下のみの反復)
・前庭型メニエール病(めまいの反復)
- 前庭神経炎
- 前庭性片頭痛
- 前庭発作症
- 持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD)
- 加齢性平衡障害
- ラムゼイ・ハント症候群に伴うめまい症
- その他、末梢前庭性(内耳性)めまい疾患
めまいに関する検査機器(当院の他設備・器機はこちら)
眼球運動検査装置 VisualEyes 3.0(第3世代)
眼振検査VNG(ビデオ式眼振計測装置 VisualEyes 525)の検査に加え、vHIT(眼球運動検査装置)も統合して使用可能。より効率的にめまい平衡機能検査を実施。また、新しい解析方法や検査項目が追加され、より詳細な評価が可能。眼球運動検査(VOG)も実施できます。
ビデオ式眼振計測装置
VNG VN415 (Interacoustics社)
●174フレーム/秒の高速取り込み・0.1°の高い分解能
●眼球映像取り込みや解析、診断機能、データベースをサポートする強力なソフト
重心動揺計 検査
アニマ グラビコーダ GW-31
『めまい』や『ふらつき』といった平衡機能を検査する器械です。
内耳からくる『めまい』、小脳からくる『めまい』を識別し、わかりやすいグラビチャート方式のグラフで健常値との比較・評価が可能となる検査器械です。
◎ラバー負荷検査も可能
末梢前庭障害の有無をスクリーニングする検査です。前庭機能異常を80%以上の感度で識別します。
誘発電位・筋電図検査装置
ニューロパック S1
音・電気・光などの感覚刺激を体の内側や外側から与えることにより起こる電気的な反応を測定し、難聴・顔面神経麻痺・めまい の詳細な
検査が行えます。
主な検査
ABR検査(聴性脳幹反応検査)
ENOG検査(誘発筋電図検査)
VEMP検査(前庭誘発筋電位検査)
赤外線眼振画像TV装置 IEM-2(4台)
微細な眼球運動の観察に
完全暗視野下でモニターを用いた眼振運動の観察、記録をする装置です。