睡眠時無呼吸症候群・いびき

いびきとは?

睡眠中に重力で舌が落ちたために、鼻の奥の「気道」とつながってる部分がふさがってしまいます。 その状態で無理やり息をするため、「気道」の周りの柔らかい部分が空気で振動して音がでるのがいびき症状です。

いびきの原因として、

  1. 呼吸
  2. 太りすぎやアゴの骨格が小さい
  3. 疲労・ストレス
  4. 飲酒、老化、薬物などによって、筋肉がゆるんでいる
  5. 鼻やノドの病気や炎症

などが挙げられます。

治療内容

いびき自体は病気とは言えませんが、呼吸が何度も止まる「睡眠時無呼吸症候群」の場合は、昼間の強い眠気の原因になったり、心筋梗塞や脳卒中などにつながることもあり、治療が必要です。
いびきを治療する場合、まずは原因を特定することが第一になります。原因を特定した後に、それに応じて、鼻や咽喉の治療をはじめとして、総合的な治療をおこなっていくことになります。
また、根本的な原因解決として手術が必要な場合もあります。

注意事項

いびきは、身体的な要因もありますが、日常の生活習慣も大きく影響する症状ですので、何よりも生活習慣の改善が重要となります。

  1. 鼻が悪いといびきがでやすくなります。鼻の粘膜が腫れ、口で呼吸してしまうためです。まずはお鼻の治療をしっかり行なうことが重要です。
  2. 枕を高くすると余計にいびきが出やすくなりますので、かさの高い枕は控えることをおすすめします。
  3. アルコールを沢山飲む、もしくは疲れた時に飲むと、筋肉が緩みます。そうなるといびきが増えてきます。
  4. いびきは、原因の特定と、上記も含めた健康的な生活が改善への第一歩であることをご理解ください。

※単純いびきの治療は行っておりません。

睡眠時無呼吸症とは?

いびき、寝ているときに息が止まっている、昼間に耐え難い眠気がある等

睡眠呼吸障害

睡眠時無呼吸症などの睡眠呼吸障害は、仕事をはじめとした社会生活に多大な影響を与えます。
本疾患を自己診断することは非常に困難ですので、「日中に過度の眠気を自覚する」かたや、他の人から、「イビキがひどい」、「睡眠中に息が止まっている」などの症状を指摘されたことのあるかたは、是非一度、一泊入院での睡眠検査を受けてみてください。 また当院では睡眠呼吸障害と鼻閉の関係について研究を行っています。

(日中の眠気の自己評価)(Epworth sleepiness scale)

下記のような状況で、眠くて「うとうと」したり、眠りこんでしまうことがありますか?
この眠気には「疲れているだけの状態」を含まないので御注意ください。最近の平均的な昼間の状態についてお答え下さい。
質問項目の中に、あなたが実際には経験していない状況がある場合は、仮にそうした状況だったら、どうなるかを考えて御記入下さい。

あなたの状態にもっとも近いと思われる項目をお選び下さい。

  状況 眠気が起きる頻度
    眠くなることは、
めったにない
ときどきは
眠くなる
眠くなる
ことが多い
いつも
眠くなる
1 座って読書をしている時
2 テレビを見ている時
3 人が大勢いる場所
(会議の席や劇場/映画館など)
4 他人が運転する事に、休憩なしで1時間ほど乗っている時
5 午後、横になって休憩している時
6 座って人と話をしている時
7 昼食後、静かに座っている時
(飲酒はしていないものとする)
8 自分で車を運転中に、交通渋滞
などで2、3分停車している時

    合計:

上記のテストで11点以上の方は無呼吸症の疑いがありますので、
当院に受診してみてください。

睡眠時無呼吸症の検査と治療の流れ

問診・簡易検査実施

(睡眠時無呼吸症が強く疑われる)

一泊入院によるPSG検査実施

(AHIが20以上)

 CPAP療法 

 その他の治療法 

 

  • CPAP療法とは:Continuous Positive Airway Pressure の略称。持続気道陽圧法。睡眠時無呼吸症候群の治療として人工呼吸器で選択されるモード。
    人工呼吸器は機械本体とマスク、それをつなぐホースで構成されている。
    睡眠時に鼻にマスクを付け、機械からホースを通じて空気を 気道に常に送り込むことによって、気道がふさがるのを防ぎ、同時に呼吸停止やイビキを軽減されるものをNasal CPAP(経鼻的持続気道陽圧法)と 呼ぶ。睡眠時無呼吸症候群の治療では、これが一番ポピュラーである。

外来で毎月1回の指導管理

当院でのCPAPの実施件数

過去2021年〜2023年の実施件数となります。

睡眠時無呼吸症の検査方法の紹介

その他の治療法

  • UPPP(口蓋垂軟口蓋咽頭形成術):
    口蓋垂、扁桃を切除し、軟口蓋、口蓋弓を含む中咽頭部の過剰粘膜を切除、短縮縫合し、上気道を拡大させます。
    扁桃・アデノイド切除術:小児のOSASの原因は、扁桃肥大、アデノイドが多いため、小児の患者の場合には積極的に行われます。
  • 鼻腔形態改善手術(鼻中隔矯正術、粘膜下下甲介切除など):
    鼻閉は口呼吸を誘発し、直接または間接的に睡眠呼吸障害の原因となります。また鼻閉があるとCPAPの使用も難しくなります。このため、鼻腔形態の改善は治療上、非常に重要となることがあります。
  • 歯科装具:
    患者ごとにマウスピースを作成し、下顎を前方に引き出します。
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