HOME > めまいセンター4~9月の診療報告 : 2023.10.4

めまいセンター4~9月の診療報告

おかげさまで、2023年4月3日に『めまいセンター』を開設して、無事に半年を迎えることが出来ました。この間、病院、スタッフの皆さまの頑張りもあり、患者様の受け入れも順調に推移しており、感謝に堪えません。

開設後、半年間で1364人(新規患者386人、再来患者 延べ978人)の患者様に来院いただきました。月別の患者数では新規患者数は60人前後で推移していますが、再来患者数は徐々に増加しております。

今のところ、センターの目標に掲げた病名診断率100%は達成されております。

新規患者様の年齢は10~99歳(平均58.5±19.0歳)、男性は12~99歳(平均54.5±19.0歳)、女性は12~97歳(平均56.0±19.0歳)で男性は70歳代が最多で、女性は40~70歳代が多く、ほぼ同数でした。

男女比では男性122人、女性264人で女性が男性の約2.16倍でした。

新規患者様の病名では、良性発作性頭位めまい症が106人(28%)と最も多く、めまいの代表とされるメニエール病46人(12%)、前庭性片頭痛29人(8%)、これまで、めまい症に分類されていた持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD)44人(12%)、心因性めまい38人(10%)と以外に多いことがわかります。そのほか、耳以外の原因では、脳循環不全43人(11%)、椎骨脳底動脈循環不全9人(2%)などでした。特殊なものとして、脳梗塞が明らかになった人が3人、聴神経腫瘍が2人いらっしゃいました。

 来院のきっかけですが、最多は、以前から当病院にかかっていたとするものが30%と最多で、次にネットやホームページを見たもの、知人、家族の紹介などで、特殊なきっかけでは4月下旬に発行されたリビング福山を見てという方々が5月、6月に多くいらっしゃいました。うれしいことに、他医療機関からの紹介は24%でその割合は徐々に増加してきております。

『めまいセンター』では、めまいを正しく診断し、患者様と二人三脚で一緒にめまいを治していくことを目指しております。7月より言語聴覚士が1人増員され、4人体制となり、より充実した検査も可能になってきました。患者様の一番の不安は『自分のめまいがどうして起きているのか?病名は?』です。自分の病名がわかると患者様の不安の一部が解消され治療にも前向きに取り組むことが出来るようになります。

今後も病名診断率100%を維持するだけでなく、すべての患者様のめまいが治るよう、『正しい診断、適切な治療でめまいは治る』を目標に頑張っていきますので、『めまいセンター』をこれからもどうぞよろしくお願いいたします。

 

医療法人 徹慈会 堀病院 めまいセンター長

工田 昌也

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