中耳炎にもさまざまな種類があります。ここでは、手術対象となる①慢性中耳炎②真珠性中耳炎についてご説明します。
慢性中耳炎
慢性中耳炎とは?
急性中耳炎がひどくなり、本来自然に閉じるはずの鼓膜に空いた穴が閉じなくなって、そこから耳だれが出ている状態です。難聴や耳鳴りが起こる場合もあります。
慢性中耳炎の治療
耳の中をきれいにして、鼓膜の穴からの感染を防ぎます。耳に直接お薬を入れて、耳だれの分泌がなるべく治まるようにします。
注意事項
状況の改善が見込めない場合は、手術が必要な場合があります。まずは、医師の指示を守り、定期的な通院をしてください。
真珠腫性中耳炎
真珠腫性中耳炎とは?
中耳炎を繰り返すうちに一部の上皮組織が増殖して耳の周りの骨を破壊する病気のことです。初期には耳漏や耳閉感などの症状のみのことがありますが、進行すると、難聴やめまいなどの症状が出現し、さらに進行した場合には顔面神経麻痺、髄膜炎(頭蓋内合併症)などに進展する場合があります。
真珠腫中耳炎の治療
初期の真珠腫性中耳炎では経過観察を行うことがあります。しかし外来治療により根治する可能性は少なく、真珠腫性中耳炎が進行していくと合併症が生じます。合併症は一度生じると改善する可能性が低くなる傾向があります。
そのため真珠腫性中耳炎を完治する目的で手術治療を選択します。
注意事項
急激に悪化する場合もありますので、経過観察を行う場合でも定期的な経過観察が必要です。また手術を行っても再発することがありますので、この場合においても定期的な経過観察が必要となります。