ばね指

ばね指

ばね指とはどのような病気ですか?

ばね指とは腱鞘炎の一種です。
筋肉と骨を結び付けている組織「腱(けん)」が通るトンネル部分「腱鞘(けんしょう)」で炎症が起き、てのひら側の指の付け根に痛みが生じます。指を曲げたり伸ばしたりする時に、引っかかりがとれて勢いよく伸びる現象が見られます。
これをばね指といいます。
主な原因は手首、手指の使い過ぎによるものがほとんどです。
部位としては、母指(親指)、中指に多く起こります。

ばね指ではどのような症状があらわれますか?

ばね指では以下のような症状があらわれます。

① 指の付け根の痛み、腫れ
② 指が勢い良くのびる
③ 指が伸ばしにくい
④ 指を伸ばすときに引っかかる
⑤ 関節が固くなり動かしにくくなる

ばね指はどのような治療を行いますか?

湿布、塗り薬、リハビリにより炎症を抑えながら、できるだけ患部を安静にしておく。
症状が改善しない場合、腱鞘炎の痛みが強い場合は、指の付け根の腱鞘に注射(ステロイド薬)を行う。
注射してから2~3週間以内に症状が改善される事が多く、効果は3か月から半年間続くとされています。

ばね指は手術が必要ですか?

腱鞘内注射を行っても改善しない場合や再発を繰り返す場合には手術による治療(腱鞘切開術)が必要になります。
腱鞘切開術とは、症状のある部位に局所麻酔をして症状の原因となっている靱帯性腱鞘を切開し、腱を開放します。
腱を開放することで腱の通りがよくなり、指の動きの引っかかりがなくなることを目的とした手術的治療になります。
手術後は抜糸をして、その後は従来の機能を回復することを目的とし指のリハビリを行っていきます。

ばね指にサポーターやテーピングは有効ですか?

ばね指の治療で最も大切なのはまずは指を安静にすることです。
このためテーピンやサポーターで固定することは有効と考えられます。
日常生活上で手首・手指を安静にすることは難しいので物理的に固定し安静にする必要があります。
安静にすることで早く治ることにつながります。