腱鞘炎

腱鞘炎

腱鞘炎とはどのような病気ですか?

腱鞘とは骨と筋肉をつないでいる腱を包み、腱が滑らかに動くよう支える働きをする組織です。
腱鞘炎は指を動かす際に需要な役割を果たす “腱”と腱を包む“腱鞘”と呼ばれている部分に摩擦が生じこすれあって炎症が起きる病気のことです。
スマホやパソコンなど過度に指や手首を使いすぎてこすれあう場所が厚くなり炎症が起こり痛みや熱を伴う状態を腱鞘炎といい、手首付近が痛むドケルバン病や指の腱が引っ掛かり曲げ伸ばしができないばね病があります。

腱鞘炎ではどのような症状があらわれますか?

炎症が起きると腱鞘の周囲に痛みや腫れなどが現れ、指がスムーズに動かなくなります。
親指を曲げたり広げたりすると手首に痛みが起こります。
ものを持ったり、ペットボトル等手首をひねる行為をすると痛みが生じ、ガングリオンなどの腫瘍もできやすくなります。
ばね指は指の曲げ伸ばしの際に引っ掛かりが起きる状態のことです。
手のひら側に痛みが生じ指を伸ばそうとすると曲がらなくなったり、伸ばすことができなくなったり、指に痛みを伴うようになります。

腱鞘炎はどのような治療を行いますか?

ばね指の初期の場合は指をそらすストレッチを行いますが、ドケルバン病では母指をできるだけ動かさないよう注意し、主に痛みに対する鎮痛剤、湿布、超音波治療など行います。リハビリなど行い自宅でもできるストレッチも効果的です。
難治性の場合は腱鞘部位に直接ステロイド薬の注射をする治療も行います。
それでも治らない場合、手術となります。腫れて厚くなった腱鞘を切り、腱を解放させます。
所要時間は局麻下でだいたい15~20分程度です。

腱鞘炎にサポーターやテーピングは有効ですか?

サポーターやテーピング自体に腱鞘炎を治す効果はありませんが、固定し圧迫することで動きに制限がかかるため痛みを抑え、患部の動きを保護するため悪化を防ぐ効果はあります。
腱鞘炎は腱に再生能力がないので腱自体を休ませる必要があります。

炎症は収まりますが、過度な動きを控えるためにもサポーターやテーピングを使用して患部を守ることはとても効果的です。
使いすぎが原因でもあるので患部自体を安静に保つことも心がけましょう。