脱臼
脱臼とはどのような状態ですか?
脱臼とは通常つながっている骨と骨とが離れてしまった状態のことを指します。
脱臼は肩や腕、足で起こることが多いですが、首やあご、脊椎なども脱臼することがあります。
脱臼の原因の多くは外から大きな力がかかることによる外傷で、具体的には交通事故や転倒した際の衝撃などで
す。それ以外にも運動や過剰なトレーニングが原因で脱臼が起こることもあります。
脱臼ではどのような症状があらわれますか?
脱臼を起こすと患部の痛みや腫れが出ます。加えてあざ等の患部の変色が起こる場合もあります。
脱臼した関節は通常通り動かすことが難しい場合が多く、患部にしびれなどの異常を感じる場合もあります。
骨折や血管、神経の損傷などが同時に起こっている場合もあります。また脱臼の際に周辺の組織が傷つき出血する
こともあります。
脱臼はどのようにして治療しますか?
脱臼した際には医師の診察に加え、骨折や筋肉の損傷がないかを確認するためにレントゲン検査を行う場合が多い
です。症状によってはCTやMRI検査、患部や周辺の血管・神経が損傷していないかの検査を行う場合もあります。
治療では主に整復という外れた関節を元に戻す治療を行います。整復はやはり痛みが伴いますので、麻酔や痛み止
めを使用して治療を行います。
骨が正しい位置に戻ったあとは固定する必要があります。包帯で腕をつるなどの方法が一般的ですが長期間動かし
てはいけない場合はギプスを使用する場合もあります。
脱臼と同時に骨折等の合併症が起きている場合は同時に治療を行います。また痛みが強い場合は痛みを抑える薬を
処方する場合もあります。
脱臼した場合、病院には行った方がいいですか?
軽い脱臼の場合はしばらく安静にしていると回復することもありますが、完全に関節が離れてしまっている場合な
ど、自然な回復が難しい場合もあります。
重い脱臼の場合手術が必要になるケースもあること、骨折や周辺の組織の損傷などの合併症が起こっていないかの
検査のためにも一度整形外科を受診されることをお勧めします。