半月板損傷

半月板損傷

半月板損傷とはどんな病気でしょうか?

半月板は膝関節の中で大腿骨と脛骨の間にある軟骨様の板で内側と外側に一つずつあり、クッションとしての働きをしています。
膝には骨と骨をつなげる筋肉がないため靱帯や軟部組織、腱があり、半月板はそれらを安定させる役割を果たしています。
半月板の損傷はスポーツなどの外傷的なケガから起こる場合と加齢とともに傷つきすり減っている半月板に微妙な外力が加わって割れたり、ひびが入ったりしている状態のことをいいます。

半月板損傷はどのような症状があらわれますか?

関節の動きに伴って鈍い音がなったり関節に違和感を感じます。
膝を深く曲げ伸ばしした時の痛みや腫れ、急に膝が動かなくなるといったロッキングと呼ばれる引っ掛かり感が特徴的です。
ロッキングとは切断された半月板が膝関節の間に挟まってしまい強烈な痛みを伴い、膝の曲げ伸ばしができなくなる状態です。
慢性化してきたら膝に水がたまり関節水腫を起こしたり、そのまま変形して骨が固まってしまう変形性膝関節症を併発する場合も考えられます。

半月板損傷はどのように治療を行いますか?

治療法として保存治療と外科的治療の二つに分けられます。
保存方法ではリハビリをメインで行い、膝に水がたまる場合は水を抜き、痛みに対しては抗炎症剤で炎症を抑え痛みを落ち着かせます。
膝関節のクッションとしての働きや軟骨にかかるストレスを減らす重要な役割を果たしている半月板は切除すると再生することはないため、機能温存の点から縫合による修復が望ましいと考えられていますが、損傷が重度の場合難しく、リハビリなどの保存治療が選択されることが多いです。
どうしても症状が緩和されない場合は部分的な切除する方法もあります。

半月板損傷は手術が必要ですか?

半月板損傷は一度発生すると手術以外では治りにくい症状です。
損傷範囲と損傷部位にもよりますが、前述でも述べたように関節で重要な役割を果たしている半月板に対して温存するための縫合術や、切除術があり関節鏡を使って行います。
縫合手術での治癒が困難な場合、切除術が適応となり術後3か月でスポーツ復帰が目標となります。
縫合手術の場合切除術よりリハビリは長くかかります。術後6か月でのスポーツ復帰が目標です。